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はじめに:併願の質問は、ほぼ必ずやってくる
公務員の面接で、多くの方が答えに困る質問があります。
「ちなみに、他にどこか受けていますか?」
「うちを入れて4つ受けているとして、うちは何番目ですか?」
「もし全部から内定が出たら、どこに行きますか?」
正直に答えたら不利になるのでは。でも、うそをつくのも気が引ける。そんなふうに迷ってしまう方は多いと思います。
元市町村の人事担当として、模擬面接でもこの質問は必ずといっていいほど入れていましたし、民間の面接でも入っていました。それくらい、本番でも聞かれる可能性が高い質問です。
この記事では、面接官が併願状況を聞く理由と、迷わず答えるためのポイントをお伝えします。
面接官が併願を聞く理由は「本当に来てくれるか」
内定を出しても、辞退されたら困る
面接官が併願状況を聞く一番の理由は、「この人に内定を出したら、本当に来てくれるのか」を確かめたいからです。
役所の採用は、毎年の採用予定人数が決まっています。内定を出した人に辞退されると、その分の欠員を埋めるのはとても大変です。ですから人事は、能力や人柄と同じくらい、「確実に入ってくれるか」を気にしています。
併願していること自体は、まったく問題ない
ここで知っておいてほしいのは、併願していること自体はマイナスにならないということです。
社会人の転職活動で、1か所しか受けない人のほうが珍しいくらいです。面接官もそれはわかっています。見ているのは、併願の有無ではなく、「それでもうちが第1志望だと、納得できる理由で言えるか」なのです。
一次面接と最終面接で、面接官同士がどのように評価を共有しているかは、こちらの記事でも解説しています。

「うちは何番目?」には「第1志望です」と言い切る
迷う素振りを見せない
「うちは何番目ですか?」と聞かれたら、答えは「第1志望です」と言い切ってください。
ここで「えっと……」と考え込んだり、「どこも同じくらい行きたくて」と濁したりすると、面接官は「うちは本命ではないんだな」と受け取ります。
「なぜうちが一番なのか」まで答える
ただし、第1志望と言うだけでは不十分です。模擬面接でも、私は必ず「なぜうちが一番なんですか?」と続けて聞きます。
ここで大切なのは、ほかの受験先を「引き立て役」にすることです。たとえば、こんな言い方です。
「〇〇市は、学生時代にアルバイトをしていた縁があって受けています。ただ、私が実際に支えてもらった職員の方に出会ったのは△△市で、その方のように働きたいという思いが一番強いのは△△市です。」
ほかの受験先を否定する必要はありません。「あちらにもこういう縁がある。それでも一番はここ」という順番で話すと、併願していることも自然に説明でき、第1志望の理由も際立ちます。
「全部受かったらどこへ?」も同じ考え方
「全部から内定が出たら、どこに行きますか?」という質問も、考え方は同じです。
もし地元の自治体と同時に募集があったら、と聞かれることもあります。そのときも、「地元への思いもありますが、私がやりたい仕事ができるのはこちらだと考えています」と、その自治体を選ぶ理由で答えます。
併願先をESに書くかどうか
役所どうしで受験情報は共有されない
エントリーシートに併願状況を書く欄がある場合、「正直に全部書くべきか」と悩む方もいます。
まず事実として知っておいてほしいのは、市役所の採用担当は、あなたがほかの役所を受けているかどうかを調べることはできないということです。受験の情報は個人情報なので、市役所がほかの自治体や国の機関の受験状況を知ることはありません(国の試験どうしでは事情が違う場合もあります)。
私自身、市役所で採用を担当していたときに、受験者が国の試験を受けているかどうかを知る手段はありませんでした。
判断の基準は「表情を変えずに答えられるか」
では、書かなくてもいいのか。私の考えは、「書かなかったときに、聞かれても表情を変えずに『受けていません』と言えるかどうか」で判断すればいい、というものです。
面接で「本当に他は受けていないんですか?」と聞かれて、顔に出てしまったり、空気が微妙になったりするくらいなら、最初から書いておいたほうがいいです。
ちなみに私は、うそをつくと顔に出てしまうタイプなので、書く派です。書いたうえで、なぜここが第1志望なのかをきちんと説明できれば、併願が不利になることはありません。

地元や近くの自治体と比べられたときの答え方
併願の質問とセットでよく聞かれるのが、「地元の自治体ではだめなんですか?」という質問です。
たとえば、県内の別の市の出身で、県庁所在地の市を受けている場合。「出身の市でも同じ思いで働けるのでは?」と聞かれることがあります。
このときは、地元と志望先の違いを一言で言えるように準備しておきましょう。
- 地元への思いは否定せず、「育ててもらった地域」として大切にしている
- そのうえで、志望先には自分がやりたい仕事や、心を動かされた出会いがある
- だから、今回はこの自治体で働きたい
地元を否定するのではなく、「どちらも大切。そのうえでここを選んだ」という筋道で話すと、面接官も納得しやすくなります。
まとめ:併願は隠すものではなく、志望度を伝える材料
この記事のポイントを振り返ります。
- 面接官が併願を聞くのは「内定を出したら本当に来てくれるか」を確かめるため
- 併願していること自体はマイナスにならない
- 「うちは何番目?」には「第1志望です」と言い切り、ほかの受験先を引き立て役にして理由を話す
- 役所どうしで受験情報は共有されない。ESに書くかどうかは「聞かれても表情を変えずに答えられるか」で判断する
- 地元と比べられたら、地元を否定せず「そのうえでここを選んだ」と答える
併願の質問は、あなたを落とすための質問ではありません。「それでもうちを選んでくれる理由」を聞かせてほしいという、面接官からの問いかけです。自信を持って、あなたが選んだ理由を伝えてください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます😊

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