公務員の仕事をしていく中で、良い面でもあり、悪い面でもあるのが
「異動」
ですよね。
せっかく育てた部下がほかの課に取られた!!!意味わからん!
税の部署にいたのに次が観光???畑違いすぎる!
あぁ…公務員人事時代の思い出がよみがえってきます。。。
今でもリアルな声が聞こえてきそうですね笑
さて、公務員を目指す方は必ず知っておかなければならない異動について人事の視点からお話しさせていただき、そのあと、公務員としてどうしたらその異動ガチャを乗り越えられるか具体的に解決策を書いていきたいと思います。
目次
公務員にとって、そわそわする時期が異動の発表時期
主に9月と3月に行われます(内示といってます)
実際の異動は9月内示は10月1日 3月内示は4月1日に行われます。
自治体によりさまざまですが、
9月内示、10月異動・・・主にメンバークラスの入れ替えが多い
3月内示、10月異動・・・役職者の昇格、それに伴う組織改編、役職者の異動も多い
という切り分けになっているところが多いですね。
そのため、影響度というと3月>9月という感じでした。
どこからともなく「〇〇部長が次どこに行くらしいよ」という噂が回りめるのが3月、9月上旬。
その後3月、9月のだいたい2週~3週目ぐらいが発表のタイミングとなっています。
発表のタイミングは結構お祭り騒ぎです 笑
ちなみに、元人事として言うと、2か月前くらいから案をつくり、市の上層部(筆頭部長や市長や副市長)と話します。
なので、部長級は筆頭部長以外は知らないことの方が多いです。
そして、内示発表の当日は人事の責任者をしている人事課長や総務課長は大体、人事について文句を言われるため部長などから呼び出しをくらうストレスフルな一日を過ごします 笑
人事のメンバーも全然その異動に関与していないのに・・・
「ちょっと話きいて!なんで〇〇が異動して私、異動してないの?」
「1欠(一人足りない状況)にするとかありえんやろ、人事何考えとるん?」
同僚や先輩から呼び出されて愚痴られる(キレられる)ことが多いのがこの「異動」という恐ろしいものなのです。
先ほども言ったように、多くの自治体ではだいたい、人事の限られたメンバーが素案を作り、
それを部長、副市長、市長、労働組合で確認し、あーでもない、こーでもないと練ります。
最終決裁は市長なので、やはり、市長が納得しなければ、人事案保留なんてこともあります。
人事の限られたメンバーで考えるとき、まずは機構改変・昇格で必要な人員の確保から始まります。
そして、その異動に伴い、ところてん方式で玉突き的な形で異動が決まっていきます。
ここで一番面倒くさいのが、NG配属・・・
〇〇さんと××さんは以前こういうのがあったから配属NG
これが意外とあるんです。。。。狭い役所・・・人間関係がかなり複雑になっています 笑
自治体によっては○○さんと××さんは離婚したからとかいう話もあるらしいです笑
うちはパワハラ的にNGなんてものもありました・・・
なので。。。。よほど優秀であれば若くても意味のある配置というのがありますが、4月異動の若い人の異動(入庁3年目とか)は
ぶっちゃけ異動の意味はほとんどありません!
いわゆる花形の部署や新設の部署に行った場合は、意図的な異動の可能性もありますが、
何か悪いことしたから〇〇部に行った、、、、
○○部署は俺の力を必要としている
なんていうのは考えるだけ無駄なのでやめておきましょう 笑
まるで公務員試験の受験生と人事の考え方の違いぐらい、人事と異動した人の考え方は違います。
こんなに違う?!受験者と人事が考える合格理由ー元公務員人事の本音ーなのでもう一度言います。
考えるだけ無駄です
人事も何十~何百人も異動させるのにそこまで考えてないです 笑
だからこそ「異動ガチャ」といわれるんですね。
さて、異動が上の方以外は抗うすべのないところてん異動だとわかったら、乗り切り方を考えましょう。
①いつか異動する!と思う
②EAPで発散
③むしろ前向きでやってみる
④人事・組合に言う
個人的にはこの4つがあると考えています。
苦手や嫌な部署に行った場合。。。。
「いつかは異動するから。。。。。」
と思って仕事をすることをお勧めします。おいそれだけかよ!
と思うかもしれませんが、意外とこの感覚大事です。
こう思っておけば、心に余裕が生まれます。
心の余裕があれば、人は意外と強くつぶれないのです。
もちろん、仕事はしっかりしつつ、辛いことがあっても「いつか異動する!私の居場所はここじゃない!」と思い込み、
異動の申告があるので、毎回しっかりと書きましょう。
実はここで大事なのが、異動の申告。
仕事を適当にしている人の申告を人事はほぼ見ていないです。
今の仕事は手を抜かず、結果を少しでも出した中で申告をするのが良いですね。
思い込むだけで、解決する人は良いですが、なかなかフラストレーションを貯めてしまうもの。
そんな方にお勧めはEAPです。
EAPって心が病んだ人の相談窓口でしょ?
と思う人もいるかもしれませんが、そんなことありません。
▼EAPとは
https://kokoro.mhlw.go.jp/glossaries/word-1517/
※参考 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイトこころの耳
セーフティーネットですから、誰かに言えない不安やつらいことなどを電話で話してみましょう。
「あの上司がクソだ」「人事は何もわかっていない」「自分が何をしているかみんな見てくれていない」
など言いたいことを言っちゃいましょう。吐き出すだけでかなり楽になります。
ただ、相談窓口ですから、相談員さんを傷つけるような汚い言葉、罵りはやめましょうね。
結構身近に話していただけますよ!ちなみに、どこにEAPの連絡があるんだと思われる方は、ぜひ、人事課の近くを通るか、トイレ、市役所の共同の広報スペースなど見てください。
名刺サイズのカードが置いてあるところが多いですよ。市が契約している相談窓口ですので、無料で使えます。
よほどのことでない限りEAPから人事に話が行くことは有りません。もちろん名前を言わず愚痴を言う事も可能です。
ぜひ、心の健康のために利用してみてください。
きついところに行ったときはある意味チャンスでもあります。
自分の新しい方向性を見つけることができるかもしれませんし、これまでやってきたことが意外な形で活かせるかもしれません。
なので、とりあえず前向きにやってみるというのが良いかもしれません。
ちなみに、私は教育部署から人事に行ったときは固いイメージで本当に嫌でした。
しかし、やってみるとかなり楽しく、自分の性に合ってるんだなと感じ、転職まで決意したほどです。
人生、何が正解かなんてわかりません。だったら、いったん前向きにやってみて、それでも合わないんだったら、次の乗り越え方に行きましょう。
いろいろやってみても。。。。「ダメだ!あってない!このままだとダメになってしまう!」
と思ったら、すかさず人事・組合に相談に行きましょう。
公務員でない方は意外に思うかもしれませんが、労組は従業員の味方でとても親身に相談に乗ってくれます。
自治体によっては、人事と組合が相互連携していて人事にスムーズにつないでくれることもあります。
そこで「〇〇という理由であっていない。変えてほしい」と正直に話をしましょう。
体調が悪くなったりしているのであれば、そこもしっかりお伝えすることをお勧めします。
切羽詰まっていることがわかったら、早めに異動の手続きや職場へのフォローが人事から入ります。
「恥ずかしい」「迷惑かける」「悪目立ちしてしまう」
もちろん、一部分としてそういうところはありますが、一番大事なのはあなたの心と体です。
働けなくなったら元も子もないですからね。
恐れずに、人事や組合に相談しましょう。
以上、異動ガチャの実態と異動の乗り越え方についてお話ししました。
実態ではお話しした通り、若手の異動はほぼ意図はありません。ところてん式の異動についても大きな意味はなく、
あの人ならできそうだな( ^ω^)・・・というぐらいの感じです。
主要役職や新設部署、部署の異動はまた別ですが、、、、
本当に大事な異動であれば、人事から事前に本人、上司に話がいきます。
話が来てないってことは・・・?そうですね。察して下さい。
なので、異動で一喜一憂するのはやめた方がいいです。
そして、異動の乗り切り方は、「いつか異動すると思う」→「EAPに相談する」→「むしろ前向きにやってみる」→「人事と組合に相談」
という順にしていくとよいと思います。
早ければ1年、長くても5~6年で異動をし続ける市役所。
もし、人間関係が嫌なら、相手も2~4年のスパンで異動しますから、考えないことです。
あなたの心と体が一番大事!
この意識を大事にして乗り切ってください。
それでは、今日はこの辺で!